交通事故におけるADRの役割とは?

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ADRって何?

交通事故後の解決手段として最も一般的なものは示談交渉です。事故を起こした当事者間で損害賠償の話し合いが行われます。しかし、事故の状況や、行き違いにより話がまとまらない時もあります。このような時に当事者間だけではなく、一定の仲裁者を間に入れて交渉をし、紛争を解決してくれる機関がADR(代替的紛争解決手続)機関です。

「Alternative(代替的)、Dispute(紛争)、Resolution(解決)」の頭文字をとって名づけられ、当事者の間に入って裁判によらない紛争解決の手段を提示します。平成13年より政府主導で、当事者の負担が軽い裁判によらない紛争解決手段が奨励されるようになり、平成19年4月1日にはADR促進法が施行されました。現在は法務大臣の認証を受けた機関も増えています。

ADRの種類は主に三つあります。

  • 一つ目はあっせんで、当事者双方に紛争解決の場を提供し、一方の意思を誤解が無いように相手に伝える役割を果たします。あっせんはあくまでスムーズな意思疎通の手助けをするもので、あっせん人が積極的に解決案の提示を行うことや、出された結論に対する法的な拘束力は一切ありません。
  • 二つ目は調停で、当事者同士でお互い納得の行く解決案が出されなかった場合、調停人が当事者双方の状況を考えて解決案を提示します。あっせんとは違い積極的に調停案の提示を行いますが、提示された調停案には法的拘束力は無く、必ずしも同意する必要はありません。
  • 三つ目は仲裁で、当事者双方が仲裁合意に至った場合、仲裁人が間に入って紛争の代替解決を図ります。提示された解決案には法的拘束力があり、下された命令には必ず従わなければなりません。もし従わなかった場合は強制執行の対象になります。

利用する際の具体的なメリットですが、代表的なものは紛争解決の簡便化と時間の短縮です。訴訟による解決を図った場合、厳格な手続きの後、第一審でも最低半年程度、控訴、上告と進んだ場合はさらに長期間に及びます。ADRによる解決では簡単な手続きのみで良い場合が多く、段取りも柔軟に決められ、殆どの場合3ヶ月~半年で解決します。

また、経済的でもあります。訴訟は弁護士費用や現場鑑定費用等がかかり、解決に至っても金銭的に重い負担を強いられることがありますが、ADRでは当事者間の話し合いが中心で、低コストで解決に至る場合が多いです。他にも紛争の内容が秘匿、保護されプライバシーが確保される、あくまで話し合いのサポートが中心なので双方の意思が尊重されやすいといった利点があります。

交通事故でむち打ちに!ADRで解決も一つ

交通事故でむち打ち被害になると後遺障害認定されることもあり、大きな被害が生じます。被害額が大きくなると示談が難航することもありますから、ADRを活用するのも解決の糸口となります。